2015.9.30 update 衣替えの季節です

いよいよ2015年の9月も最終日を迎えました。気温もだいぶ下がってきましたので、10月からの衣替えはちょうど良いタイミングかもしれません。

冬に向かって大陸の高気圧が優位になるにつれ、日本の太平洋沿岸では大気の乾燥が進んでいきます。そうなると流行り始めるのがカゼやらインフルエンザですね。これらのウイルスの類は乾燥が好きなんです。

口で息をしてしまうことを「口呼吸」と言いますが、このクセを持っている人は歯並びのせいで唇が閉じずらかったり、慢性の鼻炎などを患っていることが多いです。口で呼吸するほうが鼻で呼吸するよりも大量の空気を楽に吸い込めたりするのですが、数ある動物の中でも、この「口呼吸」ができるのは人間だけです。本来、鼻は「呼吸器」、口は「消化器」と役割がきっちり分かれている訳ですね。

呼吸器としての「鼻」には、空気が肺に入るまでの間に、ゴミを排除し、適度な湿度と温度を与えるフィルターとしての機能がありますが、口の機能は食べ物をお腹に取り込むためのものを流用しているだけなので能力が劣ります。冬の乾燥した冷たい空気の直撃を受けたノドが炎症を起こしやすい、というのはこのためです。

また、口呼吸の人は常に口が開いているので、唇まわりの筋肉が緩んでいます。そうすると、本来、上の前歯を押さえているはずの唇から力が伝わってこないので、いわゆる「出っ歯」になりやすくなります。また「出っ歯」は唇を閉じずらくする原因の1つでもありますから、これらは相乗効果で負のスパイラルを引き起こします。

年配の方になると「カゼ→肺炎」というのは侮れない病気です。若いうちに口呼吸のクセは無くしておくのが長生きの条件になるのではないでしょうか。たかが鼻炎と放置せず、きちんと治療しておきましょう。歯が原因で唇が閉じずらいというなら、一度、矯正歯科専門の病院にご相談してみてはいかがでしょうか?(記:院長)

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