2016.11.30 update 筋トレシリーズ~口輪筋を鍛える~

口の周りの筋肉と歯並び・矯正歯科はとっても関わり深い、ということで、筋トレシリーズ第二回です。今回は口輪筋(外側から歯並びを押す筋肉)についてお話しします。

まず、口輪筋とは、読んで字のごとく「口の周りを輪っか上に走行する筋肉」のことです。その役割は、唇を閉じたりすぼめたりするが主ですが、顔全体の筋肉とつながっているので、表情やアンチエイジング、健康維持にもとても大切な筋肉です。

前回のブログでは、歯並びは内側から外側へと押す舌の力と、外側から内側へと押す頬・唇ののバランスによって位置が安定し、唇や頬の力が舌よりも強ければ叢生や狭窄歯列になり、舌の力が唇・頬よりも強ければ出っ歯やすきっ歯になってしまう、というお話しを致しました。今回のテーマである「口輪筋を鍛える」は主に出っ歯やすきっ歯のかたに効力を発揮致します。反対咬合や叢生のかたは「筋トレシリーズ~舌を鍛える~」をお楽しみに!(いつか書きます・・・)

骨や歯のサイズを無視して申し上げると、出っ歯やすきっ歯は、舌に押された歯が口輪筋で押さえきれずに飛び出してきてしまった、ということになります。もちろん、これを矯正治療で治すことは可能ですが、口輪筋が弱いことは治療中や治療後にも問題になります。例えば治療中だと、出っ歯を抜歯して引っ込めるとき、前歯が思うように下がらず奥歯が前に出てきて隙間がふさがってしまったり、治療後の保定観察中ですと、折角引っ込めた歯が舌に押されて元の出っ歯やすきっ歯に後戻りを起こしてしまったりということも十分に起こりえます。逆に言えば、口輪筋を鍛えることで、出っ歯やすきっ歯など、歯を引っ込めたり隙間を閉じたりする動きを促進し、後戻りを予防することも出来るのです。

では、どうすれば口輪筋を鍛えることが出来るかと言いますと、一番簡単なのは「口を閉じること」です。特に口呼吸のかたは鼻呼吸を意識しましょう。耳鼻科疾患をおもちのかたは、まずそちらの改善をすることも大切です

通販や東●ハ●ズなどで口輪筋を鍛えるグッズなども販売されていますが、唇をタコのようにきゅーっとすぼめてみたり、ひもをつけたボタンを唇と歯の間に入れて引っ張ったり、少量の水を入れたペットボトルを唇の力だけで持ったり、「唇を閉じる」動きをすることでも口輪筋を鍛えることが出来ます。。詳しくはネットで検索してみたり、矯正歯科の先生やスタッフに聞いてみてください!

口輪筋を鍛えることは、治療を円滑に進めたり後戻り防止に役立ったりするだけでなく、ほうれい線などのケアにも有効です。気付いたときに是非やってみてください! (記:スタッフ)

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