2017.7.19 update お酢のパワーと歯科
今朝のあさイチでお酢の特集が放送されていました。皆様、ご覧になりましたでしょうか？健康に関することからお洗濯やお掃除まで、今日から使える知識が満載でしたね。
視聴者からのメッセージコーナーで、歯科医師のかたからの、お酢の歯への作用が紹介されていて、しっかりとした番組体制が伺えて大変好感を持ちました。
お酢は酸性の食品で、歯は表面が酸にさらされると溶け出してしまう性質があります。ムシ歯菌が産生する酸で歯が溶けてしまうことを「う蝕」と言いますが、酸性の摂取物で歯が溶けてしまうことは「酸蝕症」と言います。見た目は殆ど同じなので、ムシ歯と同じように削って詰めたり被せたり、ひどい場合は神経をとる治療を行います。
お口の中は通常ほぼ中性に保たれています。一度酸性になってしまっても、唾液の作用で中性に戻るのですが、だらだら食い・だらだら飲みをしていると唾液の作用が追いつかず、ムシ歯のリスクがとても高くなります。酸蝕症も同じで、絶え間なく四六時中飲むことは歯を自ら溶かしていることになってしまいます。
しかし、「じゃあお酢を飲んですぐに歯磨きをすればいいんじゃないの？」というわけでもないのです。酸で弱った歯を磨いてしまうと、歯の表面が余計に削れてしまうとも言われています。特に硬い歯ブラシや粗い研磨剤が入った歯磨き粉を使用している方は注意が必要です。
お酢を摂取したあとは、まずお水を飲んで味を流してしまうのがいいと思います。味と一緒に酸も薄まりますので、唾液の作用も効きやすくなります。そして、30分ほど時間をおいてお口の中を中性に戻した後、普通または柔らかめの歯ブラシ・研磨剤無配合または低研磨の歯磨きペーストやジェルを使用して歯磨きを行うのがオススメです。歯磨き粉はフッ素やミネラルが配合されているものだと、溶けて弱った歯の表面を再石灰化してくれますので、より良いでしょう。
折角健康のためにやっていることが逆に健康を害することにならないよう、正しい知識を身につけることもまた、健康のために大切だと考えています。 （記：スタッフ）
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