2015.11.27 update 指しゃぶりで出っ歯に・・・!?
今日、お昼前の情報番組で、ビーチバレーの次期アイドル選手のインタビュー映像が流れていました。「恥ずかしいこと」というお題で、「今思い起こすと恥ずかしかったことですけど、小学校4年生まで指しゃぶりをしていたことです。出っ歯になってしまって・・・」というようなことを答えていました。
指しゃぶりはたいていの場合は小学校に上がる前にに自然にしなくなるケースが多いですが、癖が付いてしまって「指しゃぶりをしていないと眠れなくて、ずっとやめられずにいる」なんていう場合は、歯並びも指しゃぶり仕様になってしまうケースが多いです。
指しゃぶりというのは、専門用語では「吸指癖(きゅうしへき)」といいます。読んで字のごとく、単に指をナメているのではなく、指を吸っているということです。指に限らず、何かを「吸う」という動作は、頬の筋肉が歯並びを外側から押すという動きを生みますので、上の歯が出っ歯になってしまうだけでなく、上の歯並びの幅を狭めてしまい、歯並びのガタガタの原因にもなります。この状態がひどくなったり、指を吸うのではなく咬んでしまうようになると、奥歯で咬んでも前歯が咬み合わない「開咬」という状態になってしまうことが考えられます。
「開咬」という状態になると、発音するときや物を飲み込むときに空気がもれて不便なので、咬み合わない前歯の部分に舌が入り込んで開いている前歯のすき間をふさごうとする「舌癖」というクセがついてしまいます。舌のクセというのは、たいへん治しにくく、矯正歯科治療の大敵です。矯正治療で正しい歯並び・咬み合わせにしたとしても、この「舌癖」が治っていないと、元の歯並びに戻ってしまって再治療~なんてことになりかねません。
3歳までの指しゃぶりは生理的現象とされていますが、それ以上の年齢になってもやめられず、歯並びや咬み合わせに異常が出始めている場合には、どうにかして辞めさせることを考えたほうが良いでしょう。うまくやめることが出来れば、歯並びも自然に治ってしまうこともありますが、大人の前歯が生えそろってしまってからでは「放っておけば治る」ということはまずないと言って間違いないと思います。
「指しゃぶりのせいで出っ歯になってしまった」と矯正歯科にいらっしゃる患者様の多くはお子様で、永久歯が生えそろっていなければ「I期治療」と呼ばれる「小児矯正」となりますが、もちろん永久歯が生えそろってからの「II期治療(成人矯正)」でも治すことができます。大人のかたが「出っ歯」や「開咬」を気にして来院された場合でも、小さいころのお話を伺うと「小さいころ指しゃぶりをしていた」なんてこともよくあります。
冒頭のビーチバレー選手は今現在は出っ歯でも開咬でもないので、きっと矯正治療で治したのでしょう。可愛い笑顔で人気者のようでしたが、「指しゃぶり」も「出っ歯な歯並び」も恥ずかしかったようです。できれば自然に消えてほしい「指しゃぶり」です。クセのせいで本当はキレイだったはずの歯並びを自分で崩してしまわないように、将来「歯並びが恥ずかしい・・・」なんて思わないで済むようにしたいですね。 (記:スタッフ)
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